高齢者の心のケア

体だけでなく、心のケアも大事

介護現場でのセラピー実践とその効果

高齢者は生きがいの喪失や身近な人との死別などにより、うつや不安などメンタル面の不調をきたすことが多い。それらは生活する上での意欲の低下のみならず、脳の機能低下や意識障害等の重大な影響を及ぼすこともある。従って介護現場では利用者の健康管理の一環として心のケアを行っている。
代表的なものとして挙げられるのが利用者向けのセラピーである。セラピーには日常のケアの中で気軽に行えるものから資格取得や研修の受講が必要とされるものまで様々なものがある。

誰もが容易に行えるものの代表がタッチセラピーだ。高齢者とのスキンシップはストレス緩和や心の安定に大きな効果があるので介護施設では積極的に研修に取り入れている所が多いが、加齢で薄くなった皮膚に負担をかけないよう留意する必要がある。
またタッチセラピーの発展としてアロマを使用したアロマセラピーも心のケアには有効だ。ただし場合によっては精油によるかぶれや皮膚アレルギー等の恐れもあるので専門知識を身につけたスタッフが行うのが望ましいだろう。
昔の出来事に思いを馳せることで心の安定を図るのが回想法によるセラピーである。懐かしいおもちゃや古い家庭雑貨、慣れ親しんだ童謡などに触れることで高齢者の不安感を和らげることができ、さらには認知症の進行を抑える効果も期待できる。
その他にも犬や猫などの動物とのふれあいによるアニマルセラピー、音楽療法士等による音楽療法など様々なセラピーがある。利用者の趣向に合わせて実践しやすいものから行うとよいだろう。
最後に、介護現場でのセラピーについて紹介しているサイトへのリンクを張っておく。セラピーによる心のケアを行いたいと思っているなら読んでみてはどうだろうか。リンクはこちらだ→http://nursing-therapy.com